振替伝票って意味あるの?(経理の合理化3)

こんにちは。税理士の武田です。以前、経理の合理化について書いていましたが、少し踏み込んで、実際によくある無駄な経理業務をご紹介します。

特に社歴の長い中小企業に多くありがちですが、こんな流れで経理を行っていませんか?

①請求書、領収書などの原始資料が経理担当者に届く

②上記資料をもとに振替伝票を記入する

③上長の確認印をもらう

④会計ソフトに伝票を入力する

 

一般的に簿記検定などで習う経理の流れは上記のように成るのではないかと思います。教科書通りはいいことですが、あまりにも手間がかかり過ぎます。経理の仕事は決して伝票を切り、会計ソフトを入力することではありません。これでは完全なる間接部門、すなわち収益に貢献しない人となります。会社によっては伝票作成担当というポジションすらありますが、全く合理的ではありません。会計データは手間をかけず、さっさと試算表を作成し、経営戦略を練るこれが経理のあるべき姿です。

 

そう考えると、上記のような流れは合理的とは言えません。何が悪いかといいますと、振替伝票を書く作業と会計ソフトへの入力作業は全く同じことを、手書きで書くかパソコンで打ち込むかの違いでしかありません。つまり、同じことを2回行っているということです。最近の会計ソフトは本当によくできていて、入力作業を出来るだけ正確にかつ迅速に行うための機能が多数ついています。つまり、手書きで伝票を書くよりも最初から会計ソフトに入力したほうが圧倒的にスピーディーに作業を行えます。また会計ソフトに入力した後に、伝票形式で印刷することも出来ます。

ここまで書くと、お分かりだと思いますが、上記の経理の流れな以下のように行うべきです。

 

①請求書、領収書などの原始資料が経理担当者に届く

②会計ソフトに伝票を入力する

③会計ソフトから伝票を印刷する

④上長に伝票の確認印をもらう

 

これだけで、現在の経理業務は大幅に軽減されるはずです。