領収書整理サービスは必要か?

最近よく見かける月額980円から記帳代行を行いますというホームページ。よく見ると、内容はほぼ同じものばかりです。

きっと、どこかの税理士事務所さんが成功したビジネスモデルを販売しているのではないかと思われますが、とにかく驚くほど内容は似通っています。

その中でも証憑整理サービスはどこも「税務調査で心証が良い」ことを理由に勧めてくるようです。確かに税務署といったお役所をだしにされると日本人は弱いものですが、当社では原則として証憑整理はお客様で行って頂くようにしています。これにはいくつか理由があります。

    コピー用紙に大まかに分類して貼るだけなので経理の知識の有無に関係なく誰でも出来る

    資料の受け渡しは原則としてfaxもしくはメールでの受け渡しを推奨している。

    そもそも仕訳数が月間100程度の会社に税務調査が入ることはない。

まず①ですが、これはそのままです。誰でも出来ます。こんな業務にお金を払うこと自体がばかばかしいのですが、980円記帳代行会社では、この誰でも出来る業務のほうが記帳という本業よりも割高に設定されているのが、このビジネスモデルのポイントです。

②ですがこれも大事なポイントです。多くの記帳代行会社では資料は郵送するだけと簡単に勧めますが、書留などで送るケースは少ないと思います。中にはメール便などで送られる方もいらっしゃると思いますが、万が一郵送事故にあっても誰も保証はしてくれません。また郵送の手間やコスト、届くまでの時間を考えると、ファックスかメールでお送り頂くのが最も効率的でコストもかからないと考えています。

税務調査ですが、税理士の業界で一般的に言われる税務調査の入る会社規模は年商で5000万円以上です。もちろん例外的なケースもあるでしょうが、私の経験的にもそんなものかなあという印象です。記帳代行会社が対象にしている企業のほとんどは年商は5000万円以下だと思われます。つまり滅多な事には税務調査が入ることはないのです。

これらのことから、当社では原則として証憑整理はお客様に行って頂くこととしており、どうしてもそんな作業はしたくないというお客様に限り、領収書を一式郵送頂き証憑整理からお手伝いするというスタンスをとっております。