今年も確定申告が始まります

今年も確定申告が始まります。

確定申告業務の一番きついところは、年一の契約のところが多いので、一年分の記帳を一気に行っていかなければならないところです。当社では弥生会計を主に利用していますが、それなりに使い勝手の良い会計ソフトではありますが、領収書の入力などはマンパワーが必要になります。会計事務所の業務はこの記帳業務をどのようにして効率化できるかで大きく収益性が変わってきます。国内で記帳代行業務を行うことをあきらめて、中国にデータだけ送って、中国人に入力代行をさせている会社もあります。このような会社では国内では領収書のスキャニングだけを行い、スキャンデータを中国の関連会社に飛ばします。そのデータに基づき中国人が安い人件費のもと入力代行を行っているようです。

一方でTKCなどのように会計事務所では記帳代行は受けないというスタンスの団体すらあるほどです。そうはいっても、例えばTKOなどは会計事務所は記帳はしないかわりに、非常に高い会計ソフトを会社に導入させ自経化を進めます。経理部などが存在し、自社で経理部員を雇用できる規模の会社であればそれもよいとは思いますが、数名で行っているような会社でTKCを導入しているという会社は最近ではほとんど見たことがありません。

一方で当社も昨年から導入しているクラウド会計はこれから会計事務所の業界を大きく変えていく存在になることは間違いありません。通常の会計ソフトとの大きな違いはネット上で会計作業を行うため、どこでも作業ができること、ソフトのアップデートが不要なことといったメリットがありますが、これらの利点は弥生会計なども対応を始めており、これからの主流になっていくことは間違いありませんが、当社が導入しているMFクラウドなどは、TKcなどの会計ソフトとの大きな違いは、記帳業務を大幅に簡素化出来ることです。例えば通帳などはインターネットバンキングを利用していれば、自動で仕訳に変換することが可能です。同様にクレジットカードの明細なども自動変換が可能です。さらに領収書から自動で仕訳をおこすということも可能なようです。但しこの機能についてはまだ文字の識字率が十分ではないので当社では導入していません。今後の性能アップに期待です。

このように使いこなせばかなり記帳業務を効率化出来るクラウド会計ですが、短所はインターネット上での操作になるため、動きが遅い点です。画面の切り替えなどに結構時間がかかり、これだけを使って会計業務を行おうとすると、イライラしてきます。また、税務申告に必要な書類の作成に対応していないものも多く、弥生会計のようにそれだけで会計業務が完結できるというところまでは至っていません。そこで、現在のところ、当社ではデータの取り込みなど自動化出来るところはクラウド会計を利用し、そのデータを弥生会計に再度取り込み、マンパワーで作業を行わなければならない部分は弥生会計を使用するという方針で行っています。

今年の確定申告は少しは楽になるかなあと思っています。