武田会計事務所の税理士武田です。
平成28年10月より大阪府の最低賃金が時給883円に上がります。
給与計算担当者の方は、特にアルバイトの方で最低賃金を下回る方がいないか注意する必要してください。
あまり気にする方は少ないと思いますが、最低賃金は毎年上昇しています。
平成17年の時点で大阪府の最低賃金は708円でしたので、ここ10年で180円ほど上昇したことになります。
企業の景気が良くなったわけではないので、単純に政策的な意味合いが強いのだと思われます。
先日の参議院選挙においても各政党が最低賃金の引き上げを公約として打ち出していました。概ね1000円以上とうたっており、共産党に至っては1500円とのことです。
なんとなく最低賃金を上げるという政策は一般的に受けが良いのでしょうから、各政党ともに反対することはありませんが、平均で1000円となると、大阪や東京といった都市部では1500円程度になると予想されます。
収入が上がるわけではないのに、出ていくものだけが増えれば、当然どこかにひずみが生まれます。特に中小企業にとっては死活問題となります。
どのように対処していくべきか、コメンテーターであればきれいごとで済みますが、我々は実務家です。企業が存続し繁栄してこそ、本当の労働者保護があると信じています。
昨今の国の政策は収益性の低い中小零細企業はつぶれてもらって結構と暗示しているようでいたたまれない気分になります。